お待たせした。第97回なぞかけの講評である。
今回も多くの作品が投稿され道場主喜んでおる。
お題は新年度にちなみ「手帳」であった。
ちなんだのだ。ちなんでいるのになぁ…締め切りからちょこちょこと書き進めていたのだが結局ゴールデンウィークが終わってしまった。
ゴールデンウィークに諸国漫遊したものもおるだろう。ということで、最初はこちらの作品から。
げんごろう公の作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
げんごろう公自ら御老公ネタ投稿で、どうやら称号も気に入って貰えているようで道場主嬉しい。今年の大型連休は並びが良く、1日2日にお休みを取れれば9連休という者も多かったと聞く。そりゃスケジュールは真っ黒だろうさ。北海道は連休前半にお天気に恵まれたこともあって桜が一気に咲き始め、円山公園はジンギスカンを焼くお花見客と、その肉を狙うカラスたちによる攻防が熾烈を極めておったのだが、後半は一転雨に祟られた。スケジュールが延期されたものはきちんと書いておくように。
初登場かつおさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
道場主の今年の手帳の色は紺色に赤いゴムのついたハードな表紙のA5サイズレフト式である。道場主は左利きであるので、これまで使っていたシステム手帳は真ん中のリングがどうにも煩わしく、右ページを使うことができなかった。それに比べるとこういうタイプは便利だね。とにかくいろんなことが書けるようになった。とにかく何でも書く癖を付けることが重要であるといまさらながらに気づいた次第。問題は書き込んだことを忘れてしまうことである。粘土についての記述がないのは、道場主の全く知らぬ世界だからだ!「赤」「黒」「白」くらいの違いしかわからん。勘弁するように。
ひろたんさんの作品
「手帳」とかけて
「『要らない』といったら『本当に要らないの?』といわれた」ととく
そのこころは
「 『くれ』に変えます」 |
 |
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
そこはやはり一度は断っておくべきものだよな。で、それでも尚勧められて初めて「それじゃぁ…」となるのは、大人の作法である。だがそれが作法だから…と正直に過ぎるとチャンスが逃げていってしまうこともあり、その加減は難しい。「将軍になってくれない?」と問われた尾州公の「余は徳薄くして、その任にあらず」になる。「余は徳薄くして、その任にあらず…」と同じ台詞を言いつつ「しかしながら…」と繋げた紀州公に世の流れが傾いたらあとは一気の天下取り。最初っから素直に「くれ」とか「やる」とか「うん」とか言っていたら、日本の歴史はどう変わっていたのだろうな。
初登場チャリさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
「No Shellfish , No Life」である。どこまで貝好きなんだか…。ホタテ・ホッキ・ツブ・アオヤギ・アワビ・アカガイ・タイラギ・カキ・マテ貝・サザエ…これだけ食べれば結構腹は膨れるな。しかも何だか高そうではないか。北海道では余りお見かけしないネタも入っておる。道場主はひかりものが好きなのだが、最近味覚が変わってきているような気がするのだ。マグロやヒラメよりも、アジとかサバとかサヨリとか…。それを聞いたお料理の先生が「それは食の回帰というのですよ。体が求めるものが変わってきているのです」と道場主に優しく教えてくださった。意訳すると「年取ったのね」である。次は貝か…。
リラックマさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
「使い方」に共通点を見いだすスタイルのなぞかけのお手本的作品である。この場合その共通点を何に見出すかが非常に重要であるのだが、「便座のふた」ってのは「手帳」のノーブルな感じに対しての「間抜け」加減が秀逸である。ちなみに「用」を辞書で調べると、広辞苑には(6)として「大小便をすること」、webの大辞泉には(3)に「江戸深川の遊里で、芸娼妓が月経や病気、また私用などのさしさわりのために休むこと」なんて意味が出てくる。声に出すのははばかられるけど「しなくてはならないこと」なのだというところを察してくれよという、日本語の機微を体現した言葉として「もちいられ」始め、円滑な人間関係に「役立つ」ことで意味を拡大してきた言葉なのかも知れぬ。「手帳」も「便座のふた」も用を済ました後は閉じておくべし。
わいちゃんさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
力作である。童話をベースにしているのも好感が持てる。のだが、「鶴の恩返し」とは即ち「覗き見」はしてはいけませんという話で、「手帳」との共通点が余りにストレートなので今回の評価は(梅)である。きっと「旦那の携帯」でも同じオチを導き出せてしまうあたりが、作品としてのインパクトがもう一つ欲しくなってしまう原因ではないかと推察する。てか、「鶴の恩返し」のオリジナルの強さに勝てるだけのインパクトあるオチを生み出すのはなかなか難しいぞ。目の付け所は良いので、このまま精進するように。なかともむさんが同じ傾向の作品を投稿してきたが、その「無性にめくってみたくなる」ものはさらにストレート過ぎた。次回精進するように。
愛の懸橋師範の作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
初めてこの名前を知ったのは京都に住んでいた幼稚園時代だったかもしれない。〜子というのは女の子の名前で、しかも妹は女きょうだいの下のほうと、これでもかの女性アピールなのに男であると聞いたときの混乱たるや訳わからんくなった。調べてみると「〜子」が女性名としてのみ定着したのは明治以降のことなのだとか。名前の流行は時代ともに変遷する。小野妹子とか坂上田村麻呂とか山上憶良とかが当たり前だった時代から現代を見ると「これ名前?」って感覚になってもおかしくはあるまいよ。そもそも苗字の名前の間に「の」が無いとかな。毎年発表されている大手生命保険の「名前ランキング」を見ると、この100年でもすンごい変わりようである。というわけで(どういうわけだ?)、手帳に見つけた男名前に余計な疑問を抱いてはいけない。
タラの芽さんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
久々に(艶)2点をつける。当道場は基本的にシモネタ禁止ではあるが、抑制の効き方と、言葉の使い方などを道場主が気に入れば時々採用となる。タラの芽さんの今回の作品は、襟元から覗く大人の世界がとっても大人で採用である。道場主のコメント的にはあんまり突っ込まずに短めにまとめたい。まあ一般的に、見てはいけない「個人的な最大の理由」はこれであろうな。
春採師範代の作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
道場主判断で1文字伏せる。が、○の中には野球のヒットを表す記号が入っておる。そのまんま出して破門にしようかとも思ったが伏字にし、厳重注意にとどめる。この厳重注意に点は無いが、作品としてはなかなか上手にできておると道場主は評価しておる。後でもう一つ出てくるのでそこまで待て。
スロネコスタ!さんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
「可憐」という言葉は単なる「可愛い」という感覚にさらに「守ってあげたい」という感覚が加わって成立する言葉である。「花の妖精」なんぞ正にぴったりな姿かたちであろう。「可憐な美少女」なんてのは「可愛らしい」上にその存在の「儚げ」な感じや「壊れちゃうんじゃないか」的「繊細さ」とか、何だかもう一部の男性諸氏にとっては「ネ申」レベルに崇め奉り直衛隊の如く護らせて頂きたい対象となるのだな。気持ちはわかる。が、道場主は「可憐」をあえて「あわれむべし」なんぞと読んでみて、赤塚不二夫の生んだ不世出のキャラクターの「ベシ」が「ケムンパス」と一緒に一寸斜に構えた感じで、平成の可憐をどう斬るのかも聞いてみたかったりする。憐れんじゃうのかね?
ワレモノ中尉さんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
「ニッキ」の味は永六輔の「せき・こえ・のどに…」のキャッチコピーとともにあの銀色に小豆色のグルグルしたデザインのイメージで記憶されている。当時の道場主にとってあの飴は、おじいちゃんの家に行かないと味わえない特別なものだった。一寸辛いんだよな。でも甘くて、その舌先のピリピリとした感じが何だか大人のお菓子を味わっている気分にさせてくれたものだ。で、今回調べてみたのだが、つまるところ「シナモン」と「ニッキ」は同じもの…なのかね?「シナモン」は漢方で言うところの「桂皮」だが、「肉桂」と書いて「ニッケイ」とも言うらしくこれは「ニッキ」に通じるな。同種のような、近縁の別のもののような微妙な書き方。「せき・こえ・のどに…」が「シナモン」味では…何だかいけない気がする。
とっつあんさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
「美貌」という言葉で、道場主まず川原泉「美貌の果実」を連想してしまってな。読み直してみた。短編だが、全てに斜め上行く川原ワールドが充実していて、あっという間に1冊読み終えてしまった。作中に登場する葡萄の精は、行基が植えた甲州葡萄の末裔にして、薬師如来縁の葡萄の直系子孫という由緒正しさであったのだが、この前、札幌市東区苗穂に「ニュートンのリンゴの木」の5代目子孫が植わっているというナレーションを読んでな。本番はそりゃ普通に平気なフリして喋っちゃいるが、初見の時には、そこんとこだけ声がオクターブ上がってしまった。この年になると素でびっくりすることも少なくなってきておるので、なかなか新鮮な体験であったが、調べてみると結構あちこちにニュートンのリンゴは植わってるのな。
あげはのさなぎ師範代の作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
道場主悩んだ結果(梅)である。これで「表紙の睨み」で警察手帳を連想するにはあとワンステップ必要な気がするのだ。とはいえ言いたいことも判るのでここは道場主判断で採用である。成田屋は一寸前に怪我やら何やらで世間が騒いだことがあったが、あのにらみは成田屋だけに許されたものである。一度番組で会ったことがあるが、あの目は凄い。吸い込まれそうな無二の眼力であった。今では冠に「世界の〜」が付くようになったあの「殿」も、昔バイク事故で顔面を大怪我した後、復帰してからは表情に凄みが増し、悪役として、映画監督として、そしてコメディアンとして第一線を走り続けている。十年二十年と年を重ねるごとに、成田屋は凄い俳優になっていくのだろうな。
ポトスさんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
いくつかあった警察手帳ネタで道場主一番のお気に入りである。道場主が中学のときの生徒会長が菊の栽培に長けた奴で、展覧会で入賞し、全校集会で表彰されていたと記憶している。彼の菊はさっぽろ地下街のオーロラタウンに展示されていたので、きっとそれは昭和38年から続く伝統ある菊花展「さっぽろ菊まつり」だったのだろう。さっぽろ菊まつりは、今は札幌駅前通地下にも会場を拡大し、今年もまた秋に絢爛を競うことであろう。警察手帳と菊を一緒に考えるとき、横溝正史「犬神家の一族」の「佐武」を連想してしまう道場主の頭の中はちょっと飛びすぎか?
スミス佐藤さんの作品
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
目の付け所に(竹)である。「ザウルス」はタブレット端末の走りのようなものであった。ポケットベルとか自動車電話とかと並びデキるビジネスマン必携アイテムのように記憶している。知り合いで一人持ってた。何だか凄く自慢された気がするが、当時はなんに使うんだかよく判らなかった。先端機器に鈍かった道場主にとって、ザウルスは「シャープ」にキレ過ぎた製品だったのである。今はスマートフォンがよく判らない。研究せねば。そういえば7月7日から
「黄河大恐竜展」が開かれる。恐竜研究の先進地として日々新しい化石が発見されている黄河流域から、日本初公開の恐竜が大挙して札幌にやってくるのだ。自由研究にせよ。
ネコ体重7kgさんの作品
「手帳」とかけて
「海水浴場」ととく
そのこころは
「 夏季、混みます」 |
 |
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
夏といえば自由研究以外にも楽しいことは一杯ある。今年の夏は北海道も電気が足りないなんていわれておる。皆がアウトドアしたら少しは節電できるのかね。夏のアウトドアといえば海水浴はその筆頭だろうな。北海道から見るとあの本州のビーチの混み様はものすごいな。海見えないもんな。あれだけビーチも海も人で溢れたら、海の家の台帳もそりゃ「書き込み」で真っ黒になろうというものである。「書き入れ時」とはよく言ったものだ。代表的なメニューは「カレー」や「ラーメン」「牛丼」「カツ丼」、ちょっとハワイアンに「ロコモコ丼」とか「ハンバーガー」とか。ああ、思いっきり「掻き込み」たいっ!
KAME大仙の作品
「手帳」とかけて
「花粉症」ととく
そのこころは
「 めもかきます」 |
 |
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
道場主はスギ花粉症もちである。大量の鼻水と、止まらぬくしゃみ。鼻をかみすぎて鼻の下は赤く擦り剥け、それでも流れる鼻水に何とか対抗しようと鼻の下を伸ばしつつ鼻の先に滴を作って耐えた。目は猛烈に痒い。掻いたらいかんと思っていてもどうにもならんな。北海道はスギ花粉は少ないので何とかなっておるが、春先の本州出張は万全の体勢で臨むのはいつものことだ。これから北海道はシラカバ花粉の本番である。北海道の運動会は5月とか6月というところも多いのだが、これがまた校庭にはシラカバが植わっておってな。愚息ポン吉はシラカバ花粉症持ちなのだが親は直射日光がいやなのでわざわざ白樺木立の影に陣取ってみたり…。ポン吉にしてみれば迷惑千万である。
で、今回のトリは…
春採師範代の作品
「手帳」とかけて
「…そしてツバメは言いました『わかりました王子さま』」ととく
そのこころは
「 目も、おとりしましょう」 |
 |
(空白のかっこ内へマウスを乗せると解答が出ます)
オスカー・ワイルド「幸福な王子」である。ツバメを使って貧しい人にサファイアをあげ、ルビーをあげ、体を覆う金箔を配り、すっかりみすぼらしくなった王子の像を人は「美しくない」と溶鉱炉で溶かしてしまうのだが…ワイルドは一方で「外見で人を判断しない者は愚か者である」なんて言葉を残している。晩年不遇だった彼のいつの言葉かは判らんが、若くして天賦の才を花開かせた彼には、常人には見えぬ色んなものが見えていたのだろうなぁ。文句なしの(松)である。
さて今回、ネコ体重7kgさんが見事師範代に昇格した。ネコ体重7kgさんは第61回初登場。以来、堅実にポイントを重ねてきた。タカサンさん、鍍金さんと同じ花の61回組から今回頭一つ抜けた形になったわけだが、弛まず精進するように。
またタラの芽さんが丁稚に昇進した。タラの芽さんの同期には白帯目前のリラックマさんを筆頭にワレモノ中尉さんやでんがくさん、また今回採用のひろたんさんなどが割拠しておる。これは後に花の85回組といわれるかもな。
それと今回はポトスさんが見習いに昇進しておる。皆とともに切磋琢磨せよ。
では、今回の道場はここまで。
精進するように!(ドドン!!)