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"赤いダイヤ"例年の1/5 苦悩続く北海道十勝の農家 「台風異変・あすへの警鐘」

2016年12月22日18:30
 今週、シリーズでお伝えしている「台風異変・あすへの警鐘」。4日目は、農業王国・北海道十勝の今です。苦悩が続く現状ともがきながらも挑戦を続ける農家の姿を追いました。

 12月14日、十勝の中札内村。

 ニンジンや大根を作る野菜農園にこの日、農場に似つかわしくないスーツを着た男性2人が訪ねてきました。

 農家:「大変な年でしたよね、全然、野菜がとれない…」

 客:「過去、経験ないぐらいの年ですが…。今期は100トンの計画で35トンという形で、もう事情が事情なので、どうこうの言う気はない。来季こそ、予定数量を…」

 彼らの正体は、静岡に本社がある商社マン。この農家とは10年以上の付き合いで、仕入れたニンジンなどを冷凍食品メーカーに販売してきました。台風の被害で凶作になっていると聞き、静岡から急きょ、駆け付けたのです。

 東海澱粉営業一部 大石洋課長:「国産野菜をより使った商品づくりをしたいというお客様が非常に多い。Q.継続的な付き合いを重視? そうですね。長年の信頼関係を築くには、きちんと顔合わせをしてやっていきましょうと」

 取引先の心配が募るほど、十勝の農家たちが受けた被害は深刻です。

 北海道の試算によりますと、一連の台風による農業関連の被害額は全体で542億円余り…。そのうちの半分以上が十勝管内のものです。

 彩菜の郷 水崎俊範さん:「(全体の収穫量が)前年の半分もいかない。作付の管理を勉強させられた。こういうこともあることを踏まえて…」

 一方、十勝ブランドで「赤いダイヤ」と呼ばれる「小豆」を取り巻く環境も例外ではありません。

 清水町の小豆農家、森田哲也さんも春先からの天候不順や台風で、前例を見ないほどの不作になりました。

 小豆農家 森田哲也さん:「今年は本当に生育が悪かった。8月の台風で、収穫が5分の1になった。励ましや応援の言葉をいただいて、がんばっている」

 自慢の小豆の一部は、農協を通さず、自ら商品化している森田さん。作業は1か月遅れですが、台風を乗り越えた今年の豆の出来には自信がありました。

 森田さん:「粒形が小さい…でも頑張って、この厳しい年を乗り切った。まずは手元に今年の豆が届いたことに一安心。例年よりは小ぶりだが、その分、風味や味わいがあればいい」

 実際、森田さんの小豆のファンは多く、インターネットでの予約が殺到。特に菓子メーカーから発注が相次ぎ、すでに予約の数は1000件を超えています。

 森田さん:「十勝の農家として、自分の農産物、特に小豆は大好き。多くの方に広めたい、という気持ちが根っこにある」

 台風に負けず自慢の野菜を多くの人に届けたい。農業王国・十勝は、前を向き始めています。

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