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夏山事故を防げ トムラウシ山遭難から7月で10年 命守る装備のポイント 北海道

2019年6月26日06:00
 9人の登山者が亡くなったトムラウシ山の遭難事故から間もなく10年が経ちます。

 夏山登山のシーズンを前に、地元では遭難防止の対策が行われていました。過酷な登山で命を守る装備のポイントなどを取材しました。

 2009年7月、夏山史上最悪の遭難が起きたトムラウシ山。あわせて9人が低体温症で死亡…。風化させることのできない悲劇。あれから間もなく10年…。

 新得山岳会 小西則幸会長(67):「今回、ずっと7月まで雪が残るポイント、(トムラウシ登山で)道迷いの6割、7割を占める箇所、そこに注意喚起のために紅石灰をまいて作業する」

 地元山岳会、道警、役場の総勢17人での登山。大自然が形成した過酷な登山道を進んでいく。

 新得署 山崎武さん:「(Q.警察も夏山登山で注意していることはありますか?)夏山は装備と体力ですね。体力はトレーニングして、装備品についてはその季節に合わせたものを間違いなく持っていく」

 2009年の遭難以降、北海道警によるとトムラウシ山では2018年までに22人が遭難、うち3人が死亡している。

 命を守るための装備には何が必要なのか。専門店で訪ねると、まず「靴だ」という答えが…。

 石井スポーツ札幌店 藤野裕喜店長:「やっぱり登山において必要な装備としてよく言われるのは三種の神器という言葉があるんですけど、一番大事なのが靴、それから道具としてはザック、そして、いわゆるレインスーツ、カッパ。登山靴というのは、サポーターだと考えています。どのくらいサポートを受けたいかというところが、この靴の硬さにつながる、雪が残っている中でおいてしまえば滑るので、(雪に)蹴りこみたいが、やわらかい靴だと靴のほうが負けて蹴り入らないので、ある程度硬さのあるタイプの靴であれば、(雪に)かつっと決まってくれる」

 ザックは体への密着具合が重要。

 石井スポーツ札幌店 藤野裕喜店長:「『背負い心地どうですか』というよりも、『着心地どうですか』という言い方に変わってきている。このパッドがここの骨盤にのるようなイメージの場所に決めてもらう、そうすることで肩にかかっていた重さの全ては現状すべて腰にのりましたね」

 最後は寒さをしのぐ、レインスーツ…。

 石井スポーツ札幌店 藤野裕喜店長:「登山者は運動量もあるので、防水と透湿、この両方の性能のレベルが高いものが良いものとなる」

 登山口を出発して約2時間。雪渓を踏みながらの上り坂が続き立ち止まれば山頂からの冷たい風で一気に体温が奪われる。

 新得署 山崎武さん:「雪渓に入るとわからなくなりますね、登山道がどこへ続いているか。(記者:全く道がどこかだかわからなくなりますね)そのようにして迷ってしまう」

 取材中も山の天気が急変、突然視界不良に。

 上り続けた登山道が、アルペンスキーのコースのような急斜面に。スタートから約3時間、ようやく「道迷い」と言われるポイントに到着した。

 雪渓に石灰で正しい道へ向かう矢印をつける。この取り組みは2009年の遭難が起きる前から、10年以上続いている。

 新得署 山崎武さん:「登山の道迷い防止のため、遭難防止のため、必要な取り組み。北海道の夏山では夜は気温が下がるし雪渓もあるので、(山に合わせた)装備を夏山であっても甘く見ないで十分な装備をして、登山を楽しんでほしい」

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