発見!タカトシランド

北方領土で観光ツアー? ロシア・サハリン州が日本側と協議 隠された意図は…

2018年4月25日19:50
 誰でも北方領土に行けるようになるかもしれません。ロシアのサハリン州政府は4月24日、日本人向けの北方領土の観光ツアーを2018年夏にも実施することで、日本側と協議を進めていると発表しました。突然の発表に隠されたロシア側の意図とは…。

 サハリン州政府によりますと、観光ツアーは、約150人の日本人を試験的に受け入れる計画で、日本の港を船で出港し、北方領土の島を巡ります。

 日本政府はこれまで、ロシア側の実効支配を認めることになるとして、ビザなし訪問での元島民などを除き、日本人が北方領土に上陸することを認めていませんでした。

 新たな観光ツアーの計画に北海道民の関心も高まっています。

 北海道民:「行ってみたい。行けるなら昔の日本の施設を確認したい」「日本の島なので、日本人がいてもおかしくない」

 さらに札幌市の旅行会社もやる気満々。

 日本旅行北海道 石井敦さん:「知られていないのが北方領土の魅力。条件が整えば、ツアーとして成り立つ」

 日露両政府は2017年9月の首脳会談で合意した「共同経済活動」の一環として協議を進めていて、外務省ロシア課も「実現できるかどうかロシア側と交渉中だ」とします。

 喜多真哉記者:「厳しい状況に置かれているロシア。北方領土を経済的に利用しようという意図が見て取れる」

 シリア問題などで国際的に孤立を深めるロシアが、経済的に北方領土を利用しようという意図が見え隠れします。

 モスクワなど国内からの格安ツアーも用意していて、日本と合わせ、北方領土に約1000人の観光客を呼び込む考えです。

 一方で、この発表を複雑な思いで受け止めているのが、元島民たちです。

 元島民(国後島出身) 宮谷内亮一さん:「自由往来できる仕組みを作ってほしい。そっちをやらないで突然わいてきた話に疑問を感じる。元島民や地域が納得できる方法でやってほしい」

 返還交渉が置き去りにされる…。

 北大の岩下教授は、観光ツアーは日露関係を重視する日本側の姿勢が表れていると指摘します。

 北大スラブ・ユーラシア研究センター 岩下明裕教授:「経済活動はうまくいかないと思っていたのでびっくりした。"共同経済活動をやっても、北方領土は帰ってくる保証はない"と。(日本政府は)ロシアとどう付き合うかということを重視しているのでは」

 参加者がどのようなビザで渡航するかなどは明らかにされておらず、今後の交渉に注目が集まります。

直近のニュース