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高級ホテル人気の影でニセコの老舗温泉が苦戦 相次ぐ休業…進む二極分化 北海道

社会 コラム・特集

ニセコの老舗温泉が今苦戦を強いられている。

 海外からの観光客で賑わうニセコ地区では今、温泉の二極分化が進んでいます。

 富裕層をターゲットにしたホテルが人気の一方で、老舗温泉旅館は苦戦を強いられています。

外国人観光客がが増加しているニセコ地区。

 高級化が進むスキーリゾート・ニセコ。

 こちらは、ゲレンデ直結のコンドミニアム「綾ニセコ」です。

こちらのコンドミニアムはゲレンデ直結。歩いてすぐの場所にある温泉が人気だ。

 羊蹄山を望む最上階の部屋は1泊55万円(繁忙期)。宿泊客の99%を占める海外の富裕層に人気なのが、スキーを楽しんだ後に入る温泉。ゲレンデから歩いてすぐの場所にあり、冷えた体を温めることができます。

 温泉事情に詳しい専門家は、新たな開発が進むリゾートについてある傾向があるといいます。

 温泉ソムリエ師範 さとう努さん:「客はゲレンデのすぐ下の施設を好むようになるので、ゲレンデの下には新しいホテルが進出してくる。集客を考えると、ホテルにも温泉を併設する」

100年以上の歴史がある「鯉川温泉」には休業の張り紙がされている。

 スキー場に隣接したホテルは人気を集め賑わっています。その一方で…。

 安野陽介ディレクター:「最寄りのスキー場から車で10分ほどの老舗の温泉宿、鯉川温泉なんですが休業の張り紙がしてあります」

 老舗の温泉旅館に一体何が起こっているのでしょうか?

 ニセコ地区の老舗温泉旅館のひとつ「鯉川温泉」。明治時代から100年以上営業を続けてきましたが、2018年3月から休業しました。

1899年に開かれた「ニセコ薬師温泉」は5年前に廃業した。

 さらに山あいの秘湯、「ニセコ薬師温泉」はすでに建物は解体され、浴槽の跡だけが残っています。

 1899年に開かれ、日本三大秘湯にも数えられたニセコ薬師温泉は2014年に廃業。

 やはり歴史の古い「新見温泉」も2017年から休業しています。相次いで暖簾を下ろす古くからの温泉旅館。何が起こっているのでしょうか?

市街地から約20キロにある「ニセコ五色温泉」。

 市街地から約20キロ。1930年創業の「ニセコ五色温泉」です。

 硫黄を含んだ源泉かけ流しの湯は、肌に優しくなめらか。周辺の老舗温泉旅館が次々と閉館したり、休業したりしているワケを尋ねると…

 ニセコ五色温泉旅館 佐藤雄治社長(65):「経営者が年をとって、それでやむなく廃業する」

老舗温泉とスキー場との距離を指摘する、温泉ソムリエ師範のさとう努さん。

 経営者の高齢化に伴う後継者難。

 設備の維持や修繕、除雪など、個人経営では限界があるといいます。それに追い打ちをかけたのが立地です。

 温泉ソムリエ師範 さとう努さん:「スキー場のすぐ下に老舗の温泉があればよかったが、ちょっと離れた場所にあったので客が減ってきた」

 スキー場周辺の温泉を併設したホテルが人気を集める一方で、離れた山あいにある老舗温泉旅館は集客に苦しむようになったというのです。

外国人観光客の増加で盛り上がる一方、ニセコの老舗温泉は苦境に立たされている。

 海外からの観光客が増える一方で、老舗温泉旅館は大きな曲がり角を迎えています。

みんテレ