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「寝たきりの被害者への暴行は卑劣」検察"懲役6年"求刑…元介護士による障害者傷害致死事件

事件・事故

 訪問介護していた男性を暴行し、死亡させたとして傷害致死の罪に問われている、元介護職員の男の論告求刑公判で、検察側は懲役6年を求刑しました。

 起訴状などによりますと、北海道札幌市豊平区の元介護職員、太田幸司被告(25)は2019年7月、訪問介護していた札幌市東区の山下茂樹さん(当時35)の顔などを複数回なぐり、死亡させた傷害致死の罪に問われています。

 2020年1月16日、札幌地裁で行われた論告求刑公判で、検察側は「寝たきりで、逃げることが不可能な被害者に、馬乗りになって髪をつかみ、腹部や顔を複数回殴り、頭蓋内の架橋性脈が切断するほど危険な暴行を加えたのは卑劣」としたうえで、「仕事上のストレスは仕方ないことで、暴行を正当化する事情とはなりえない」として懲役6年を求刑しました。

 弁護側は「被告は驚くほど自己評価が低い。少年時代に、母を失い、事故にあった父に頼れず、知的障害のあった妹を支えていて、自信や自尊心を形成することができなかった」と太田被告を取り巻く環境を説明しました。

 さらに職場環境にも触れ、「身体を十分に休めることができなかった労働環境と、被告の不安を助長していた上司の存在。過労状態と不安とイライラの中でパニックになった事情があった。高校卒業後、福祉分野に飛び込んだ意欲や山下さんの月命日に手を合わせている誠実さを踏まえてほしい」として懲役4年が相当であるとしました。

 最後に太田被告は「してしまったことは人間として取り返しのつかないものだったと理解しています。35年間という私が経験したことがない期間、山下さんを真摯に支えてきたご家族には申し訳ないと思っています。障害を持っている方に不安を与えてしまったのは私の責任です。本当に申し訳ございませんでした」と述べました。

 判決は1月17日午後4時に言い渡されます。

みんテレ