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親の遺産で最後の兄弟げんか! 相続トラブル 不公平な遺産分割をなくす「特別受益」って?

コラム・特集

最後の兄弟げんかと言われる相続トラブル 防止するポイントは?(再現VTRより)

 最後の兄弟げんかと言われるのが、遺産相続でのトラブル。遺産を巡り不仲になるのは、兄弟間にある"不公平感"に原因があります。

 兄弟間の遺産トラブルをどう解決したらいいのか? 父親を亡くした、ある一家の事例をもとに、岡崎拓也弁護士(札幌弁護士会)に解決方法を伺います。

――遺産相続にかかわる兄弟間のトラブルは多いのか?

岡崎拓也弁護士:
体感としては、半分位という感じ。「昔からお前だけ優遇されていた」という感情的なものだったり、ただ単に自分の取り分を多くしたいという金銭的なものだったり、そういった争いが多い。

【兄弟間での遺産トラブル ある事例】

遺言書がない場合は等しく分けることになるが…(再現VTRより)

 父親を亡くした一家。母親はすでに亡くなっており、相続するのは長男と次男、三男の3人です。

 遺産は預貯金6000万円と自宅不動産3000万円の合わせて9000万円。遺言書がないため、法律通りになると3等分になりますが、長男が「これまで次男と三男は父親から多額の金銭的援助があった」と主張しました。

渡米留学に750万円の援助を受けた次男(再現VTRより)

 次男は、メジャーリーグになりたいと渡米。留学資金として750万円かかっていました。さらに、帰国後も定職に就かず、父親から10年以上にわたって生活費として毎月5万円、総額1350万円を父親から援助してもらっていました。

定職に就かない三男には多額の金銭援助があった(再現VTRより)

 一方、三男は大学進学費用として250万円。しかし、卒業後は定職に就かずギャンブルにはまったことで借金300万円を作り、父親に肩代わりしてもらいました。

 さらに、三男用に不動産2000万円分をもらうなど、合計2550万円も父親から援助してもらっていました。

 長男は「俺は何ももらっていない。だから遺産は俺が全部もらう!」と言い出しました。

 積年の恨みが爆発した長男、いったいこの遺産トラブルはどうなってしまうのでしょうか?

【特別受益とは?】

 実際に生前の金銭的援助にあたるかどうか、実はちゃんと法律で決められていまです。

 それが「特別受益」。条文では「被相続人から、遺贈を受け、または婚姻若しくは養子縁組のため若しくは、生計の資本として贈与を受けたものがあるとき」(民法903条1項)と定められています。

――簡単に言うと、どういったことになるんですか?

岡崎拓也弁護士:
親から子どもに金銭的援助があった場合、それについて「遺産の前渡し」と判断される場合には、相続に考慮しないと不公平になるということがありますので、それをなくすための制度です。

 ざっくりといいますと、「特別受益」は不公平な遺産分割をなくすための制度なんです。

みんテレ