【負債総額4億円】北海道新得町の野菜卸売業「北富青果」が“破産申請”へ―「ニンジンの相場低迷が影響」 減収基調から脱却できず
北海道十勝地方の新得町の野菜卸売業「北富青果」が事業を停止し、破産申請の準備に入ったことが分かりました。民間の信用調査会社、東京商工リサーチによりますと、負債総額は4億円です。
北富青果は前身の会社が1960年に富良野市で創業。1974年に北富青果として札幌市中央区を拠点としてからは、新得町(1974年)、札幌市豊平区(1975年)、新得町(2017年)と移ってきました。
扱っていたのはニンジンをはじめ、ゴボウ、ジャガイモ、カボチャなど。ピークの1993年3月期には7億1694万円の売上高を計上していましたが、それ以降は契約農家の減少や主力のニンジンの単価が安くなり、減収基調となりました。
2013年3月期に売上高が2億円を割り込んでから、10期連続で赤字を計上。2022年3月期には5億7059万円の債務を抱えていました。
2023年には、本社や倉庫などの不動産を他社に売却するなどして債務超過を3億5000万円まで圧縮していましたが、売上高は回復しませんでした。
2024年3月期の売上高は9864万円で、純利益はわずか17万円。臨時労務者の雇用数を抑えるなどするも営業面の苦戦や諸経費の高騰も重なって資金がショートし、12月23日までに事業を停止しました。
2025年1月下旬から2月上旬に、釧路地裁帯広支部に破産申請する予定です。