【速報】〈旭川殺人〉「人格を否定する極めて悪質な犯行。身勝手で理不尽、汲むべき点はない」17歳高校生を橋から転落させ殺害…当時19歳女に懲役23年の実刑判決―北海道
■当時19歳の女の裁判員裁判…旭川地方裁判所は懲役23年の実刑判決
北海道旭川市で女子高校生を殺害した罪などに問われている当時19歳の女の裁判員裁判で、旭川地方裁判所は懲役23年の実刑判決を言い渡しました。
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起訴状などによりますと、旭川市の無職、小西優花被告(20)は、当時19歳だった2024年4月、殺人の罪などで起訴されている内田梨瑚被告(22)と共謀し、留萌市の女子高校生(当時17)を橋から川に転落させ、殺害した罪などに問われています。
■裁判で小西被告は起訴内容認める「橋の欄干に座った危ない状態で『落ちろ』『死ねや』と何度も言ったので、殺意はあったと思います」
これまでの裁判で小西被告は起訴内容を認め、「橋の欄干に座った危ない状態で『落ちろ』『死ねや』と何度も言ったので、殺意はあったと思います」などと殺意を認めていました。
■被害者の両親「どんな重い刑罰でも釣り合わない。極刑を望む」
3月5日の論告求刑公判では、検察側が被害者の両親の意見陳述を読み上げました。
被害者の両親は「どんな重い刑罰でも釣り合わない。極刑を望む」と訴えた一方で、「本人を罰する前に、大人の責任にも目を向けるべきだ」と小西被告の周辺環境についても思いを述べていました。
その上で検察側は「小西被告が主体的に犯行にかかわり、共犯の内田被告と同程度の刑事責任がある」と主張し、懲役25年を求刑。
■注目の判決…裁判長は懲役23年の実刑判決言い渡す
一方、弁護側は「内田被告は2歳年上で有名な怖い人で逆らえなかった。小西被告は従属的な立場だった」などとして情状酌量を求め、懲役15年が妥当だと主張していました。
そして3月7日の判決公判。小西被告はグレーのシャツに黒のズボン姿で一礼をして入廷しました。
証言台に立った小西被告。旭川地裁の小笠原義泰裁判長は懲役23年の実刑判決を言い渡しました。
判決理由について、小笠原裁判長は「人格を否定する極めて悪質な犯行。犯行動機は身勝手で理不尽、汲むべき点はない。主体的に関与したことは明らか」などとしました。
判決理由など読み上げ後、裁判長が「わかりましたか」と尋ねると、小西被告は「はい」と答え、裁判は15分ほどで閉廷しました。
証言台を降りてから、小西被告は涙をぬぐう姿も見られました。