「意識が戻る見込みのない被害は全く落ち度がない…」〈タイヤ脱落事故〉運転手に懲役3年執行猶予5年、所有者に罰金20万円の有罪判決‐不正改造車のタイヤが4歳女の子に直撃“意識不明”のまま〈北海道札幌市〉
2023年11月、北海道札幌市西区で改造した車のタイヤが外れ当時4歳の女の子に直撃した事故。
札幌地裁は2025年4月24日、運転していた男に懲役3年執行猶予5年、所有者の男に罰金20万円の有罪判決を言い渡しました。
当時、軽乗用車を運転していた札幌市西区の無職・若本豊嗣被告(51)は、過失運転致傷の罪と車を違法に改造した道路運送車両法違反の罪に問われています。
また、同市西区の会社員・田中正満被告(51)は、若本被告と共謀し軽乗用車を所有し違法に改造した罪に問われています。
これまでの裁判で検察側は、車検の後に不正改造を行っていたと悪質性を指摘。また、事故当日、若本被告が改造したタイヤのホイールナットが緩んでいたにもかかわらず、確認を怠った責任は重大などとしていました。そのうえで、若本被告に懲役3年、田中被告には罰金20万円を求刑しました。
一方で若本被告の弁護側は「社会的制裁を受けている」などと執行猶予付きの判決を求めていました。
24日の判決で渡辺史朗裁判長は「まだ幼く未来ある被害者が受けた意識が戻る見込みのない被害は、全く落ち度がない。責任は非常に重大」として若本被告に懲役3年執行猶予5年、田中被告に20万円の罰金刑を言い渡しました。