北海道【菅井さんの天気予報 3/26(火)】札幌の空から「快晴」「虹」「あられ」がなくなる!?… 148年続いた気象観測の歴史に幕

（菅井貴子気象予報士が解説）午後5時40分現在

◆きょう26日(火)の気温　
　太平洋側は前日に比べると3℃前後低い所が多くなりましたが、
　それでも、道南は8℃以上、道東は5℃以上の所が多くなりました。
　札幌の最高気温は6.3で、前日と同じぐらいでした。
　日差しは出ましたが、北風は冷たく感じられるかもしれません。

◆空を見上げる最後の観測
　札幌管区気象台では、明治時代から148年間、毎日3時間ごとに、
　職員が屋上に出て、空を見上げ、天気や雲の様子、視界などの目視観測を行っていました。
　きょう26日(火)の正午が、最後の観測となりました。
　これからは新しい観測機器などで、自動化されるのです。

◆快晴、虹、あられの記録が・・・
　これまで、目視観測によって、「快晴」「晴れ」「薄曇り」
　「あられ」「ひょう」「虹」「黄砂」などを記録に残していました。
　ただ、これらの現象は、機械で測ることができません。
　そのため、快晴、晴れ、薄曇りは、「晴れ」にひとくくりになり、
　あられやひょうも、「雨（冬は雪）」となります。
　虹、黄砂、雲の量や形などの記録は、終了となります。
　寂しい気がしますが、限られた予算の中で、効率よく気象業務を行うためには
　仕方がないのでしょう。
　余裕が出た人材は、防災業務などに充てられるそうです。

◆あす27日(水)の天気・気温
　内陸部は朝は冷えて、気温が‐10℃以下の所もありそうです。
　日中は、日差しが多くなりますが、
　風は冷たく、最高気温は前日より低い所が多いでしょう。
　最高気温は、札幌・旭川で5℃、帯広7℃、函館8℃です。

◆札幌の10日間予報 27日(水)～4月5日(金)
　28日(木)から下り坂で、29日(金)は雨風ともに強まり、　
　荒れた天気となりそうです。
　雪も一気に解けるでしょう。
　残雪の斜面では、なだれや土砂災害、
　川は、雪どけ水で、流れが早くなりますので注意が必要です。
　来週は、最低気温もプラスで、日陰の雪も消えていくでしょう。