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認定こども園の女性職員8人へのセクハラ認め「和解」…抱きしめたり食事誘ったり繰り返した75歳男性理事長が謝罪 "雇い止めも撤回" 北海道江別市

事件・事故 社会 友だち追加
職員が被害を訴えた会見(2024年3月5日)

職員が被害を訴えた会見(2024年3月5日)

 北海道の認定こども園で男性理事長がセクハラを繰り返していたとして女性職員が訴えていた問題で、セクハラ被害者へ謝罪や補償をすることで和解が成立しました。

 セクハラ被害を訴えていたのは、江別市の認定こども園の職員です。

 職員は、園を運営する学校法人・江別キリスト教学園の男性理事長(75)が2021年の夏ごろから女性職員8人に対し理事長室へ呼び出したうえ、抱きつくなどのセクハラ行為を繰り返していたと主張していました。

 3月5日の記者会見では、職員が以下のような被害を訴えていました。

 「理事長室で2人きりの時に握手して抱き締められた。手が腰のあたりまで行くこともあった」

 「抱きしめられて離してもらえず、手で押して拒んでも抱き寄せられた」

 「休みの日に携帯に電話がかかってきて『今、家のそばにいるから出てこないか。一緒に食事をしよう』などと言われた」

 「『昼食を食べるなら僕の部屋で食べなさい』と言われた」

 「不快な思いと恐怖でいっぱいだった」(いずれも職員)

 職員の中には被害を訴えた後に雇い止めを受けた人もいて、札幌地域労働組合は理事長への処分を求める団体交渉の申し入れ書を学園側に提出し、実態の検証、被害者への謝罪と補償などを訴えていました。

 それから3週間後の3月26日、組合はこども園と和解が成立したと発表しました。

 和解協定書によりますと、こども園はセクハラ被害を受けた職員8人に対し解決金10万円の支払いや、5人の職員の雇い止めを撤回することなどの対応をすることになりました。

 雇い止めが撤回された5人のうち2人はそのままこども園での再雇用が決まっていて、ほか3人は離職しています。

 セクハラについて、理事長は5日の時点で「行為などはなかった、何かの行き違いだ」と否定していましたが、一転してセクハラ行為を認め謝罪するとしています。

 また、理事長だけではなく園長、副園長も責任を問われ懲戒解雇となりました。

 今回の結果を受けて、組合の副委員長は「理事長だけでなく、見て見ぬふりをしていた園長、副園長も懲戒解雇となった。皆が泣き寝入りせずに声を上げたことが成果につながり、働きやすい職場になった」とコメントしています。


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