ロシア副首相が北方領土を訪問「ロシア経済の前線基地。開発はもっと積極的に」 ウクライナ侵攻で"返還交渉"が中断するなか
ロシアの副首相が北方領土の択捉島を訪問し、北方領土を含む千島列島が「ロシア(経済)の前線基地だ」と述べました。
ウクライナ侵攻を日本が非難していることに対しロシアは、北方領土返還の交渉を一方的に中断していて、元島民らが訪問する「ビザなし渡航」もほぼできなくなっていますが、ロシアが北方領土を重要視し返還が困難な状況が改めて浮き彫りになりました。
択捉島を訪問したのは、トルトネフ副首相・極東連邦管区大統領全権代表で、4日、択捉島紗那(しゃな、ロシア名クリーリスク)などを訪れました。
プーチン政権の幹部が北方領土を訪問するのは2021年7月以来2年ぶり、ウクライナ侵攻後では初めてです。
トルトネフ副首相は、北方領土を事実上管轄するサハリン州で最大の水産加工工場を視察。
「漁師の仕事はクリール諸島(千島列島+北方領土)とサハリンの経済の基幹となりつつある。魚を捕り、加工する人々はロシア全体を養っている」などと話し、作業員らをねぎらいました。