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教員から理不尽なパワハラ受けた学生自殺…第三者委で”パワハラ認定”されるも道は自殺との直接の因果関係を否定 知事はコメント避ける 道立江差高等看護学院

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 北海道桧山の道立江差高等看護学院で学生が自殺した問題で、道は、教員からのパワーハラスメントが自殺に直接つながったとの因果関係を前提とした損害賠償には応じられないとする見解を示しました。

11月1日に開かれた道の会見では「法的責任については説明控えたい」

11月1日に開かれた道の会見では「法的責任については説明控えたい」

 道は11月1日に会見を開きましたが、パワハラに対する法的責任を問われると、示談交渉の協議中のため説明を差し控えたいと繰り返しました。

 鈴木知事も10月27日の定例会見で、次のように答えています。

 「パワハラと自死に関する法的な因果関係の解釈については、交渉中の案件のため、コメントは差し控えたい」(鈴木 直道 知事)

10月27日の会見ではコメント控えた鈴木知事

10月27日の会見ではコメント控えた鈴木知事

 この問題を巡っては、道が設置した第三者委員会が2023年3月、学生のリポートを提出期限より1分遅れたとして受け取らずに留年としたことや、侮辱的な暴言を行ったなど、教員3人のあわせて4件の行為をパワハラに当たると認定。自殺との因果関係はあると結論付けました。

第三者委は「自殺とパワハラの因果関係を認定」

第三者委は「自殺とパワハラの因果関係を認定」

 これを受けて道は5月、遺族に直接謝罪していました。

 しかし、遺族側代理人の弁護士によりますと、パワハラと自殺の因果関係を前提とした損害賠償には応じられないとする文書が10月30日、道側から郵送で届いたということです。
 

パワハラと自殺の直接の因果関係を否定する文書を遺族に郵送

パワハラと自殺の直接の因果関係を否定する文書を遺族に郵送

 文書では、学生が教員から複数回にわたってパワハラ被害を受けたことは認めているものの、自殺の原因は学生の性格や人生観の影響、親しい友人の卒業や退学、祖父の死による精神的な支えを失ったことなどもあり、パワハラとの直接の因果関係を否定しているとのことです。

第三者委の調査内容を完全に無視していると反発する遺族側

第三者委の調査内容を完全に無視していると反発する遺族側

 遺族側の弁護士は、「道側の回答は第三者委員会の調査書の内容を完全に無視していて、到底受け入れられるものではない。遺族は非常にショックを受け絶望していて、第三者委員会の結果を踏まえた対応を求めたい」とコメントしています。


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