人気観光地"青い池"で食品ロス対策?クラフトビール「青ノ雫」新たな特産品でイメージアップ 北海道美瑛町
人気の観光地とおなじ色。北海道・美瑛町で特産品が誕生しました。食品ロスを減らそうと、廃棄される予定の食材が使われています。
幻想的な青。そして、きめ細やかな泡。この飲み物は…。
「スパークリングワインくらい飲みやすい。おいしい」(女性客)
「甘みがあっておいしい。飲みやすいビールですね」(男性客)
2022年は87万人の観光客が訪れた美瑛町で人気の観光地「青い池」をイメージして作られたのはクラフトビール。その名も「青ノ雫」です。
「青い池の風景がビールを見たときに思い出してもらえたら。地元の美瑛を売りたいっていう思いからね、青い池の観光地のイメージをそのままビールで出せればなって」(「青ノ雫」を開発した 荒井啓史さん)
仕込んだ時点では一般的なビールと同じ黄色で、青い色素を足すだけでは緑色になってしまうといいます。きれいな青色にするには独自の方法があるということですが…。
「青色の出し方は、企業秘密なんです」(ビールを開発した荒井さん)
青くする方法は企業秘密でしたが、試行錯誤を重ね、開発に約1年かかったということです。
珍しいのは色だけではありません。材料に使われているのは…。
「何が入ってるか知らないよ」(客)
「パン(が入っている)」(荒井さん)
「パンって、普通のパン?」(客)
「青ノ雫」に使われていたのは、町内で製造されたパンでした。2022年度、2万トン近くの小麦を生産した美瑛町ではパンの製造が盛んですが、同時に問題も抱えていました。
「(パンの)廃棄で1週間に45リットルのごみ袋4つ分くらい出る」(荒井さん)
「そんなに出るんですか」(客)
荒井さんは食品ロスの削減につなげようと、規格外の素材を使ったクラフトビールを作っていて、「青ノ雫」はシリーズの第3弾です。
これまでにもパンを材料にしていて、水分を飛ばしたパンをミキサーで粉状にしてビールに使っていました。
「(パンの一部が)廃棄になっているという話だった。『もったいないね』という話から、何とか使えないかなと」(荒井さん)