インフルエンザ猛威「警報」発令も_特に子どもは脳症に注意…さらに中国では新たな感染症「ヒトメタニューモウイルス」拡大―延べ90億人が移動するとも言われる「春節」を控え感染対策は大丈夫?
札幌市でも、12月に入り、一医療機関あたりの患者数"30人"という目安を大きく超える"63人以上"となり、警報が発表されています。
インフルエンザの流行が拡大している理由について、北海道医療大学の塚本容子教授は「12月に入ってから急に寒くなったことが影響しているのでは」と指摘します。
特に小さな子どもを持つ方に注意してもらいたいのが「インフルエンザ脳症」です。発症率はインフルエンザの感染者1万人に1人、つまり約0.01%と非常に低いですが、発症すると少し恐ろしい病気です。
インフルエンザ脳症とは、ウイルスに対する免疫が過剰反応することで起こり、脳に炎症が発生する病気です。特に5歳以下の子どもに多いとされ、死亡率が約10%という、非常に恐ろしい病気です。
症状としては、痙攣、意識障害、そして異常行動が見られることがあります。
塚本教授によりますと「牛乳が好きだった子どもが、牛乳を認識できず『白い何か』と言ったり、普段歌わないのに突然歌を歌うようになったりする」ケースが過去にあったということです。
1万人に1人と稀な症状ではあるものの、高熱(40度以上)が出ている場合は、脳症が起こりやすいとされているので注意が必要です。
塚本教授は、今からでも遅くはないのでワクチン接種を勧めています。特に基礎疾患のある子ども場合など、重症化や後遺症を防ぐ意味でもワクチンは有効だと言います。