能登半島地震から1か月 救助や支援の遅れ招いた“半島”の地形…北海道の自治体も危機感 道路の寸断による「孤立化」をどう防ぐか
能登半島地震から2月1日で1か月を迎えました。
半島という地形から救助や支援が遅れ、地域が孤立化しました。北海道内の半島に位置する自治体も危機感を強めています。
元日に石川県の能登半島を襲った最大震度7の大地震。
三方を海に囲まれた半島という地形から、海沿いを通る主要道路が被害を受け救助や支援物資の到着が遅れました。
孤立化した地域が発生し、被害の状況もなかなか把握できませんでした。
北海道の積丹半島に位置する神恵内村。日本海に面し、1993年の北海道南西沖地震では津波で2人が死亡しています。
最大13mの浸水を想定し、役場では事務室を2階以上にするなどの対策をしています。
「能登半島地震を目の当たりにして、危機感を持っている。ここも同じような半島なので」(神恵内村 高橋 昌幸 村長)
神恵内村は前に日本海が広がり、背後には山がそびえます。
村の中心部と北西部を結ぶのは海沿いを通る国道229号だけです。
2004年、台風の高波でこの国道にかかる大森大橋が崩壊。村の北西部に行くには半島の反対側を大きく迂回しなければならず、約3か月にわたり孤立状態となりました。
「あの時は孤立して不便だった。また孤立したらどうしようと思う」(住民)
中心部から10kmほど離れた珊内地区です。かつて孤立状態を経験した住民は、冷凍庫に食料を備蓄するなど対策を講じています。
「こういう感じで1か月分ぐらい備蓄している。支援が来るまで自力で暮らせるように」(住民)
地区の避難所を管理する加藤俊昭さんも、能登半島地震をきっかけに危機感を強めています。
「孤立することを考えなくてはならない。常に意識しないといけない、浜で暮らす以上は」(避難所を管理する 加藤 俊昭さん)
避難所には、31世帯42人分の水や食料が備蓄されています。